ブログ

恩師を訪ねて

2024.09.13 11:29

少し前のとある休日、思い立って恩師に会いに出かけてきました。

頂いている年賀状の住所だけを頼りに、ご在宅だろうか、30年以上ぶりに再会できるだろうかと思いながらでしたが、無事にお会いすることができました。

鈴木先生は、私が小学校6年生の11月という時期外れに、青森から茨城に転校をした際にクラス担任としてお世話になった方です。教科書の違いによって、前の学校でやっていなかった算数や社会の単元が転校後の学校ではすでに終わっていた、ということで、このままでは中学に上がった時に困るだろうと、毎朝30分早く学校にきて、卒業までの毎日、未習部分を教えてくださったのです。先生のおかげで、中学校になってからも落ちこぼれることもなく勉強が続けられた私は本当に幸運であり、今の私があるのも先生のおかげといつも感謝しています。そうでありながら中学校3年でまた秋田に戻ったこともあり、先生とは年賀状のやり取りだけのお付き合いになっていました。このまま会えなくなってしまったら一生後悔する、そんな風に感じ、ぽっと時間が空いたタイミングで突如お訪ねすることにしたのでした。

玄関先に出てきて下さった奥様は「いつも夫から話聞いてるわよ。自慢なんだから、あなたのことが。待っててね」と言って「お父さ〜ん!」と家の中へ。その後突然訪ねたのにも関わらず家の中に迎え入れて下さり、あれこれお話をさせて頂きました。

「いや〜、何ができるわけじゃないけど、国語だなんだはどうにかなっても、算数は困ると思ってさ」と先生の口ぶりや話し方に猛烈に懐かしさを感じながら、これまでのこと、お嬢さんが同じ学年だったという私の他界した弟のこと、仕事や政治のことにまで話が及びました。私たち兄弟と同じくらいのお嬢さんがお二人あったということは今回お会いするまで知らずにおりましたが、子育ての真っ最中であった時期に、わざわざ30分も早く家を出ることは大変なことだっただろうと、改めて先生と、朝の忙しい時間に子育てを一手に引き受けて下さっていただろう奥様に心から感謝したのでした。

帰り際に奥様が、「本当に今来てくれて良かったわよ。今は大丈夫でも、いつまで元気でいられるかもわからないし、せっかく来てもらっても仏壇に挨拶をっていうのじゃ、あれだからね」と。私も、後悔先に立たず、奥様の言葉通り、お元気なうちに直接お礼を言うことができて本当によかったと思いました。

私は色々考えてばかりでなかなか動けないタイプなのですが、いつかは行きたいんだよねと話していたら、「思い立ったときが行くべき時」とハンドルを握り連れ出してくれた”すぐやる課”タイプの夫に感謝した休日の一日でした。


トップへ戻る