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衆議院解散、10/27総選挙へ

2024.10.10 17:00

石破総理が就任して10日もたたぬ昨日、衆議院が解散されました。真心が感じられない総理の発言や答弁の数々に、虚しさばかりが残った、たった9日間の国会でした。

石破氏は、総理になった途端、「ルールを守る」という一つ目の約束から反故にして、解散を断行しました。十分な議論をして国民に判断材料を示すのが政府与党の責任といっていた石破総理。総理就任から戦後最短の解散、前言撤回し「就任直後のご祝儀相場で」というのでは、これまでの総理とどこが違うのか、その言葉の何を信じたらいいのかわかりません。

昨日の党首討論では、「裏金というのは決めつけだ」「(お金の出入りが)不記載だったということ」との発言もありましたが、この総理の答弁に、どれほどの人が納得できたでしょうか。

解散にあたり総理は、政治資金の不記載問題があったいわゆる裏金議員らの実に34名を党の公認候補とすることを決定しています。追加も含めて12名を非公認にしたのだと総理は胸を張りますが、追加で非公認となった6名の方をよくよく見れば、既に引退を表明されている方や現職ではない方まで含まれています。しかも、昨日の党首討論においては、非公認で選挙に出た議員が当選したら、追加公認(立候補の日に遡って党に所属していたという扱いをすること)する可能性もあると述べました。

「公認を得られないのがどれほど辛いことか」と石破総理は話されていましたが、そもそもその視線はどこを向いているのか。それは国民の方ではなく、極めて内向きであり、総理の視線は党内に向けられています。普段であればうるわしい同志愛も、裏金問題を抱えた今、疑惑を持たれた議員を庇うことは、総理の言われる「国民の納得と共感」を得られるものでは到底ありませんし、この背景には、総理が、大きな政治不信を招いている今回の問題を、単に「不記載だ」として軽視していることが伺えます。

「お金の出入りを記載せず隠していたなんていうことは、民間企業なら即解雇。税金で給与を得ている公務員なら、まして議員という立場なら、さらに厳しく律することを期待されているはずでしょう?非公認となった議員のところに自民党は候補者を立てるの?そうじゃないなら、そんなの全然本気じゃないでしょ」

友人の一人が語ってくれたこの言葉に、全てが凝縮されています。

「勇気と真心をもって真実を語る」という言葉はとても美しいですが、真実を語ればきっと総理の座にはいられなくなると感じておられるのだろうという虚しさばかり。

「(石破カラーを出せば)国民は喜ぶ。党内は怒る」と総理自身が本音を吐露した場面もあったと報道されていますが、このようなことでは、たとえ選挙が終わったとしても、党内でゴタゴタが続き、政治はなお停滞するのだろうと暗澹たる気持ちです。

裏金問題が表面化してから、超党派の議連の活動なども一部停滞しました。中にはこの間全く開かれなかった議連もあります。そうした議連の役員の面々を見れば、今回公認問題で揺れた議員の名前があり、自らのことで、議連の活動などに振り向ける余力がなかったのだろうと推察されます。本当に本当に残念なことです。

そもそも、この臨時国会で真っ先に議論し、対応すべきだったのは、個人や中小企業が苦しむ物価高への対応をどうするか、二重災害に苦しむ能登への支援、秋田県内でも大きな被害が生じた災害対応・対策であり、同時に、スーパーの棚から消えた米の問題からも改めて気付かされた「国民の食糧の安全保障をどう守っていくのか」ということだったのではないでしょうか。そうした議論を行わず、たった9日で閉会し、解散をするというのは、どう理屈の筋道を辿ればそうなるのか、どこに「真心」があるのか、これまで一議員としてそうした物事の道理を再三語ってこられた石破総理だからこそ、その落差の大きさに失望させられます。

地方創生など、ぜひ実現していただきたいと思うこともなかったわけではありません。でも、残念ながら、今となっては、総理の言葉を信じること自体が極めて難しい。不器用に真実を語る論客であったはずの石破氏の姿は、もうここにはありません。短い臨時国会ではありましたが、この総理のもとで政治への信頼を取り戻すことは出来ないし、様々な政策を推進していく力はないとの思いを抱かされました。

ここからの解散総選挙、私自身、政治への信頼を取り戻すために、また、思い描く社会の姿を共有する最大の同志である夫が引き続き国政の場で働くことが叶うよう全力で活動して参ります。

写真:政治倫理審査会にて裏金問題を追及する夫・寺田学


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