2022.03.03 17:20
皆さんも心を痛めていることと思いますが、ウクライナ情勢が非常に厳しいものとなっています。アパート、市庁舎、病院、テレビ塔など、ロシア側の主張する軍事施設だけではない多くの民間施設が攻撃され多数の死傷者が出ています。
東京の住宅街の中にひっそりとある在日ウクライナ大使館には半旗が掲げられ、玄関先には来訪者が捧げたと思われる沢山の花が置かれています。在日大使館を通じた日本国内からの寄付は20億円を超えました。
衆議院に続き、ロシアのウクライナ侵攻に関する非難決議が参議院でも採択されました。去る月曜には秋田県議会でも議決されています。
どのような理由があれ、武力を使って他の国の主権を侵すことは許されません。ロシアはすぐにこうした無差別な攻撃をやめ、無条件でウクライナから撤退すべきであり、1日も早くウクライナに平和が戻ることを強く望みます。
昨晩、岸田総理大臣がウクライナからの難民を日本に受け入れることを表明しました。これまでの入管行政を考えれば相当踏み込んだ一歩であって、その決断に敬意を表します。
詳しいことは報道に譲りたいと思いますが、ポーランド等の近隣諸国に逃れたウクライナ人は既に100万人。UNHCR等の国際機関の予測では、今後400万人に上る可能性があると言われるウクライナからの難民を、どのようにどの国で受け入れるのかは国際社会にとって大きな課題です。
折しも先週24日にUNHCRの方から、難民の受け入れは地方自治体の協力なくしては難しいと教えていただいたところで、日本でもこうした人道的な危機に関し、政府が早急に対策を協議し速やかに受け入れを開始すべきと考えますし、自治体への理解を求める役割を微力ながら担っていきたいと思います。
事態が急変してから、私の中でも様々な感情が渦巻き、よく眠れぬ日々が続いています。
生まれて初めて世界大戦の危機ではと感じた先月25日から1週間。心が重く、どのように感情や考えを整理して良いのか、情報収集をしながら考えていますが、日々状況は悪化し、交渉も難しくなっています。
多くの考え方に触れる中、友人の発信が胸に響くものだったのでご紹介します。
彼はゼレンスキー。ウクライナの大統領。ユダヤ人だ。
祖父は第二次世界大戦でナチスと戦った。親戚はホロコーストで殺された。
彼は独裁者に対峙するために立ち上がった。
なぜなら彼は勇敢だから。
なぜなら彼は、そうしなかったときに何が起こるのか知っているから。
様々な方が様々なところで、この戦争を終わらせるべく、あらゆるリソースを使って努力しています。歴史的経緯や、これまでのしこりなど、外から窺い知ることが難しい事情があるのかもしれません。それでも、こうしたことを加味しても、ウクライナは一つの民主主義国家であり、国家としてのあり方は、当然ながら、ウクライナの人たちが自由に決められて然るべきことです。他国が干渉して良いことではありません。
ロシア側が、自分たちと違う社会のあり方を選択をしようとするかつての同胞の国を悲しく思う気持ちはあるのでしょうが、それでも、民主主義や一人ひとりの自由を尊重する社会のあり方を望む国を、武力によって引き留めることは、決して許されないことです。
ウクライナとウクライナ国民への連帯を示し、皆さんと共に早期解決を祈りながら、今の自分にできることをしていきたいと思います。