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補助犬法、その後

2022.06.06 17:04

盲導犬や聴導犬、介助犬などの理解をすすめるための補助犬法の成立から20年が経ち、先日、国会で記念の会がもたれました。

盲導犬ユーザーの母の友人が入店拒否をされたことがあり、胸を痛めていたので、この法律の誕生は本当に嬉しかったことを今でも覚えています。10年ほど前には、ユーザーである母の友人の方と一緒に、盲導犬の訓練施設であった北海道の盲導犬協会や、盲導犬が引退後を過ごす老犬ホームをお訪ねさせてたいただく機会がありました。盲導犬の育成がほぼ全額寄付で賄われていることなどを改めて知ることになりました。

補助犬法の施行から20年。記念式典に集まったユーザーらからは、悲しい事実を知らされました。補助犬法の認知度が下がっている、というのです。

法律ができた時には、報道でたくさん取り上げられ、映画もつくられ、理解が一気に広がりました。

私自身は、時間の経過とともに補助犬法への理解は定着したものとばかり思っていたら、法律自体を知る人が逆に減ってきているとのこと。飲食店などはもとより、医療機関でも同伴を拒否されることがあるとの指摘には、本当に悲しく、どうして20年もたってこんな状態がなお続いているのかとの思いです。

聴導犬ユーザーの方からは、こんなお話しも。

「盲導犬ほど認知度のない聴導犬を使っていてると、まだお店に入ることを拒否されたりする。耳の聞こえない自分には、この犬が聴導犬であり、聴導犬は法律でお店に入れることになっていることなどを伝えて意思疎通を図ることがとても大変。犬さえ連れていなければ、耳が不自由であることすらも気づかれず何不自由なく利用できるのに、犬がいることで自由を奪われてしまう矛盾した現実がある」と。

もちろん、この法律が出来て支援が徐々に広がってきたことも事実です。

秋田にも、こうした補助犬の育成を支援するための募金箱があちらこちらに設置されています。また、5年前に設立されたNPOパートナーズドック秋田さんは、チャリティー活動などを通じて補助犬育成の支援をされています。少し前になってしまいましたが、代表の佐々木様をお訪ねして、設立までの経緯などをお伺いし、こうした分野に強い想いを持つ方お一人の善意が人もお金も動かして、盲導犬であれば500万円かかると言われる育成費用がうみだされていることに頭が下がる想いでした。本来であれば、こうしたところをどうして国費で賄えないのかと思います。それには、そこに税金を投じることへの国民の理解が何より必要なのだということも痛感しています。秋田のみならず、日本国内での理解を広げるため、微妙ながら私も努力を続けていきたいと思います。

写真はパートナーズドック秋田の佐々木様と。会員の皆様にも感謝しつつ。


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