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同じパンの違った値段

2019.09.25 13:58

東京で活動する日の朝食は、パンとコーヒーが定番です。

お気に入りのパン屋さんに久しぶりに伺ったところ、レジの様子が一変。
普通のレジの上に、スマホサイズのもう一つの画面が加わりどの画面を見ていいのやら。
こちらが異変に気づくと、店員さんが困った表情とともに、
「来月から持ち帰りと店内で食べる方とで消費税率が変わるので大変です、、、」と。

‪来月1日から消費税の10%への増税が避けられない状況となっています。‬それと同時に始まるのが「軽減税率」です。
「食料品は消費税率を8%に据え置く」とわかりやすい制度のようでありながら、実態は複雑怪奇な仕組みであるのは、お店の方のため息が表すように必至です。

例えばこのクロワッサン。
来月以降は、同じクロワッサンなのに、店を一歩出て食べるのと店内で食べるのでは購入者の消費税負担が変わります。持ち帰りのクロワッサンは8%据え置きで、店内で食べるクロワッサンは増税で10%。
同じ新聞紙でも、宅配の新聞は据え置きで、コンビニで買う新聞は増税。
ホテルの冷蔵庫のジュースは据え置きで、ルームサービスは増税。
一定のルールが存在しているのでしょうが、複雑な仕組みとなっています。

生活者の増税負担を減らしたいとの制度趣旨は否定しませんが、その複雑な仕組みゆえに、生活者はもとより、お店の方にも多大な負担をかけることになっています。

そして、私の頭には、以前聞いた「軽減税率は新たな癒着と汚職の温床になるからダメだ」というとある政治家の言葉が重く残っています。確かに、これからも、この線引きの曖昧さゆえに、うちの商品は生活必需品だから軽減税率の対象にしてくれ、との業界団体からの働きかけが絶えることはないだろうと想像出来ます。

消費税の増税と、この軽減税率の導入は、多くの方々の疑問と反対を抱えたまま来週実行されます。
導入後も思考停止に陥ることなく、消費税の増税の是非と、私個人としては、集めた税金を誰のために使うべきなのか、再分配の在り方に一層の関心を注ぎながら、議員活動に邁進して参りたいと思います。

9月25日
てらたしずか


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