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秋田の「まなび」を一緒に考える

2024.04.05 12:16

「秋田の『まなび』を考えるネットワーク」が発足しました。

このネットワークは、県議会議員の櫻田さんが主体的に動かれて実現したもの。夢みる小学校という映画に共感されるような方々が県内各地から参加をされています。私自身も、子どもを取り巻く様々な課題に取り組んでいらっしゃる方と「子どもたちの育ちや学びについて一緒に考えたり情報共有ができるゆるやかなつながりを作れないか」と思いながら、忙しさに取り紛れて実現できずにいたので、このようなネットワークが立ち上がることを嬉しく思っています。

ご存知の方もあると思いますが、私自身、不登校を経験し、高校中退して大検を取って大学へ進んでいます。卒業後は働きならがら、週に一度、または夏合宿の時などはまとめて、ボランティアとして東京都内のフリースクールに関わってきたこともあり、不登校にまつわる課題は、これまた不登校傾向であった夫と共に、私たちのライフワークです。

国会では超党派の多様な学びを創る議連に所属し、フリースクール等への公的支援や、高校進学時の内申書が不登校の子ども達に不利益となることがないような取り扱いを求めるなどの活動をしています。個別でも、広島県の県立のフリースクールなどにも視察にお邪魔したり、県内はもちろん、議連に参加される全国の皆さんからご意見を頂きながら、文科省の方とお話ししたり、要望書を取りまとめて政府の方にお持ちをするなどの取り組みを行っています。

私が理想だと思うのは、すべての学校が一人ひとりの子どものありのままを受けとめる場所になること。フリースクールなどの選択肢が乏しい地方にあってはなおさら公教育、普通の学校が変わらなくては、子どもも保護者も救われません。それと同時に、やはりどんなに理想的な学校ができたところで、すべての子どもたちがそこにフィットするのかといえば、そうではないだろうとも思います。だからこそ、多様な学びの場、そしてホームスクーリングを含めて、すべての子どもたちが学び育つ場所に一定の公的な支援があることが重要だと考えています。

このネットワークには、様々な属性、興味関心を持った方が集まられていますが、私自身も今、10歳の我が子と向き合いながら、また、ママ友とのお付き合いの中で感じるのは、不登校や学校の在り方だけではなく、子どもたちを取り巻く課題は山積しているということです。

虐待、ネグレクト、そこから生じる社会的養護、貧困、トー横キッズが象徴する家庭にも学校にも居場所がない子どもや若者たちのこと。

障がいや医療的ケアが必要な子どもたちの教育や、病児教育と称される入院中の子どもたちの教育の課題。

包括的性教育、学童の課題、ヤングケアラー、経験機会の貧困、部活動の地域移行や、習い事で忙しくする子どもたちの教育虐待も昨今大きく取り上げられています。

また、こうした子どもたちが過ごすあらゆる場所で、子どもの権利がしっかり尊重された実践がなされているかということ。

今年は元日から大きな地震もありましたが、災害時に復旧などが優先され、子どもの遊びや学び、休む権利は軽視されていないかということも含めて、本当に多くの課題があります。

行政や政治に諦めておられる方もあるかもしれませんが、例えば不登校に理解のある議員は少しずつ増え、支援団体の粘り強い働きかけもあって、多様な学びに道を開く教育機会確保法も成立し、物事は少しずつ動いています。また、医療的ケア児、ヤングケアラーの課題についても前進しています。今国会についても、3、4年前に私が役所の方とお話しした時には、憲法まで持ち出されてまず実現は無理だろうと感じられた日本版DBS、子どもたちを性犯罪から守ための法案も、政府提出法案として提出されるところまで進みました。夫曰く「政治の力をもっと信じた方がいい」。強い関心を持ち継続的に発信をしたり、働きかけを続けることで物事は動いていくと、震える思いで手応えを感じています。

この日は、不登校などの関係で以前からご意見を下さっていた方々はもちろん、以前からぜひお会いしたいと思っていた方にもご参加頂き、多くの皆さんから興味関心や取り組んでいることをお伺いすることができました。

何より、一人ひとりのかけがけがない子どもたちの最善の利益のために、何がどう変わったらいいのかということを、皆さんと一緒に考えていけたらと思います。

写真: 広島県立のフリースクール「スクールS」の視察にて


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