2020.02.12 17:35
今週末、横手市で小正月行事の「かまくら」が催されます。
一面雪景色の中に、幻想的に佇む雪室かまくらの雰囲気は、写真では伝わらない趣を宿しています。
私の生まれ育った横手市は、県内有数、国内有数の豪雪地帯で、豪雪のニュースでは全国放送でその風景が使われるほど。
「今日、流雪溝、流れるってよ!」
1日の中のわずか30分間、流雪溝という雪捨てのための側溝に水が流れ、家族総出で、せっせせっせと雪を捨ていく。
大変な作業ですが、地域ごとに時間帯が割り当てられているため、隣近所も一気にその時間に出てきてわいわいとなるので、小さな頃はなんだか楽しかった記憶も。
でも、流雪溝は子供の落下事故もあったりするので、親としては気が抜けなかっただろうなと、やんちゃな子供を抱える今は思います。
時々お邪魔する美容室でも、流雪溝の時間は予約が取れなかったり。
また、夜も明けぬ早朝、しんしんと雪が降る中で走り回る除雪車の音。そして朝、玄関を開けると、家の前には削られかき分けられて残ったうず高く盛り上がる固い雪の山。削られた雪は固くて重くて。
横手の暮らしと雪は切っても切れない関係です。
その雪が醸し出す、一大行事が「かまくら」です。
しかし、今年は今までにないぐらい暖かく、雪が降らない冬となっています。
つい数週間前までは、この豪雪地帯の横手で積雪がゼロであったほど。
最近になり、例年の勢いで猛烈に雪が降り、一気に数十センチ積もりましたが、いざ祭りを前に、雨予報。。。
毎年毎年、多いときには一日に何度も雪寄せで身体が痛いという父のことを思えば、もう降らないで!と思いつつ、あの荘厳な「かまくら」祭りのために、化粧雪程度にはお願い、と思ったり。
自然相手に何とも勝手な事ばかり思っていますが、是非、今週末は横手においでください。
「あがってたんしぇ!」
皆さんを横手の雪がお待ちしております。
私も少しでも見に行くことが出来たらと思っています。
写真は今年の横手市商工会議所新年会での鏡割り
てらたしずか