2021.01.18 19:54
本日から、半年間の会期となる通常国会がスタートしました。
様々な課題を抱えた今国会ではありますが、忘れてはならないのは秋田の大雪のこと。
私の実家もそうであるように、今も日々の雪寄せ、雪おろしで疲労困憊の方達が沢山いらっしゃいます。
そして、農業被害などこれから大きな被害が明らかになることもあると思います。
秋田が抱える今の苦労をしっかりと国に伝え、適切な対応が行われるよう働きかけたいと思います。
(小此木防災担当大臣には夫が今日内実をお伝えしたとのこと)
振り返って、この大雪と自治体の姿勢で気になったことをいくつか。
年末年始の大雪と暴風雪、4市町村に災害派遣された自衛隊は一週間も待たずして撤収されました。
あちらこちらから大雪と除雪に関するお問い合わせやご意見を頂戴し、その中には、まだまだ困っているところがあるのに、自衛隊は去ってしまったとのお声も。
これは自衛隊の都合によるものではもちろんありません。
「雪かきは業者が仕事としてやるもの、経済を回す」という行政の意思決定によるもののようです。
自衛隊の皆さんも、まだまだ手伝えることがあるのにと忸怩たる思いであったというようなお話も耳にしました。
当初、とある市は県内の他の自治体からの援助の申し出を断ったとの話も聞きました。
それだけでなく、自衛隊派遣を待ち望む市民たちの声をよそに「あまり騒がないで欲しい。企業誘致にマイナスとなる」と渋っていた首長の話も聞きました。
慣れない人たちに入ってこられてもかえって足手まといだということなのか、現場の感覚に耳を傾ければ一部理解ができるところはあるのかもしれません。
しかし、住んでいる家が潰れてしまうかもしれないという住民の差し迫った状況を目の前にして、豪雪地帯としてのプライドだとか、災害派遣要請を出したら移住者がこなくなるとか、企業誘致に差し障るなどとの考え方には、住民の生命と財産を守るという根本的な行政としての責任感はどこに行ってしまったのかと憤りを感じざるを得ませんでした。
(この話を、皆さん誰しもが知る大手企業の社長にお話ししたところ一笑と共に「首長がそのような発想の自治体に企業は絶対にいきませんよ」と言われてしまいました、、、)
この年末年始の大雪で、様々なことが見えました。
その一つは、雪ひとつとっても、地域の事情を考えた丁寧な仕組みが必要だということ。
今国会は、新型コロナの感染拡大や経済対策、異常気象や極端な気候の変動を生む環境問題など待ったなしの課題が多くあり、どれも東京の事情だけで政策設計をしても解決しない課題ばかりです。
コロナ禍、緊急事態宣言下で移動を控える必要があるなか、全県のことに目を配るのは容易ではありませんし、私一人にできることは微々たるものでしかありませんが、地域事情に通じた各地域の議員の皆さんや行政の皆さん、様々な形でご意見をお寄せくださる方々のお声を拝聴しながら、また、秋田のことはオール秋田で一緒にやろう!と言ってくださる県選出の先輩議員の皆さんとも連携をとりつつ、自らにできることに真摯に取り組んでいきたいと思います。
2021年1月18日
てらたしずか
写真は応接室にて。絵は十文字の小川恒雄さんの作品です。11年前、結婚のお祝いに頂いたもの。県南の皆さんの大雪被害に思いを寄せつつ。