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紙ボトルの普及を

2021.03.19 12:53

ジュースはペットボトルでも紙パックでも、どちらも売られています。しかし、「水」と言えば思い浮かぶのはペットボトルだと思います。
ここに、プラスチック削減の余地があると思っています。
今週から参議院環境委員会が始まり、私も質疑に立ちました。
今国会の環境委員会では重要な法案が審議されますが、プラスチック新法も目玉の一つ。
温暖化を少しでも食い止め、海洋プラスチック汚染を防ぐために、昨年の買い物袋の有料化に続き、さらなるプラスチックの使用削減・リサイクルを進めるための法案を審議します。

そんな国会で、最近目につくのが水のペットボトル。
コロナ対策の観点から、提供される飲料水が、水差しとコップからペットボトルに変えられている委員会があるのです。

もちろん委員会によっても対応は異なり、環境委員会は今でも水差しとコップが置かれ、その脇にアルコール消毒液が置かれる対応がとられました。
しかし、テレビ中継のある予算委員会では衆参ともペットボトルが利用され、ずらずらと並んでいるところが画面に映し出されています。
なんとかならないのかとの思いが募り、せめて環境委員会ではマイボトルの持ち込み許可を求めるとともに、他の委員会で提供されているペットボトルの代替となり得る紙ボトルの水について紹介をさせていただきました。

現在、ごく少数のところでしか販売されていませんが、ペットボトルの水の代替品として、紙ボトルの水が売られています。
水用の紙ボトルの開発に関わりがある業者さんにお話を聞いたところ、今の技術では防水加工をするのにアルミを使う必要があり、ジュースなどでは気にならないものの、水という無味無臭の飲み物ではその匂いが気になってしまうことや、飲みかけでの持ち歩きのことを考えると、キャップの部分はプラスチックになってしまうこと、キャップのプラスチックの成分は、限界までの努力しても現段階では生分解性85%が限度であること(15%は従来の石油由来)など、まだまだ技術的にクリアしなければならない課題が多いそうです。

お話を聞いた業者さんはリサイクルできるようにアルミを使わないで防水加工し、100%生分解性のキャップにできないかと頭を捻っている最中のようです。
環境省はこうした代替物の技術開発を支援する事業も始めています。

マイボトルの持ち歩きと、外出先でのリフィル(給水)が可能になることが一番ですが、とはいえ忘れてしまったり、思いがけず外出が長引いたりして、どうしても買わざるを得ない状況になることもあるもの。

私はこの紙の水ボトルがどこでも買えるようになるといいなと思っています。
そうなれば、うっかり水筒を忘れた時にも外出先でペットボトルの水を買わずに済みます。
消費者として選択したくても、まだ価格が割高であることなどもあって、なかなか広く流通するには至っていません。

まずは足元から。
私が所属する環境委員会では、さらなる感染対策がとられるという時にも、ペットボトルではなく紙ボトルの水の導入が検討されることとなりました。
そして政府においても促進してもらうべく、小泉環境大臣にも、水の紙ボトルの普及にどうか一役買ってくださるようにとお願いいたしました。

小さな一つひとつの環境配慮が、未来の子どもたちが暮らす地球の大きな安心を作り上げると信じています。


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