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片手をだれかのために

2023.11.15 13:58

朝晩の冷え込みが厳しくなり、飛来する白鳥の声に初冬を感じる季節となりました。

先月30日は秋田県社会福祉大会に参加させて頂きました。

長年にわたり県内各地で様々な形で福祉の向上に取り組まれ、表彰を受けられた皆様のお顔ぶれを目にしながら、壇上からではありましたが、お一人おひとりの方に心の中で感謝を申し上げました。

大会に続いて行われた実践発表では、秋田市にて自分の子育てをしながら親子サロン「陽だまり」を運営され、育児書などのご著書もある県立児童館の館長・若松亜紀氏のお話を拝聴しました。

幼稚園の先生をしていて子どもが大好きだったのに、「自分の子どもが産まれたら、『24時間営業のコンビニを一人で切り盛りしているような気分で追い詰められ、このままでは潰れてしまう』と感じたところから子育てサロンを始めた」とのお話には心から共感しました。私もフリースクールでボランティア経験があり、子どもが大好きだったのに、自分の子どもが生まれたらあまりにも大変で、自分が子どもが好きだったことなど何年も忘れていたなあと気付かされたからです。

「全力でやろうとしたら続かない、自分にある両手のうち、『片方はだれかのために』という思いで取り組むことが大事」とのお話も、これから何か新たな取り組みを始めようと思う方にとって大切な経験知であり、私も今、心の中に温めていることを思い出しながら胸にしまいました。

これから雪に見舞われ、ちょっと出かけるにも雪寄せなどが必要な季節がやってきます。

物価高での生活苦、介護や育児で手一杯の方達、様々な理由で地域で孤立しがちな方など、困難抱える周囲の方を見て見ぬふりはできないと「片手をだれかのために」お貸しくださる皆さんに感謝し、末長く活動が続けられるようご健康を願った秋の1日でした。

*写真は横手市黒川の銀杏並木です。


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