2025.01.10 17:07
遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます。
私はこの度、7月に行われる参議院選挙に再び立候補することを決意しました。ご心配をお掛けした皆様には心からお詫びを申し上げつつお知らせを申し上げます。
6年前、選挙に立候補するということは自分にとって人生が変わるような大きな決断でした。当時、イージスアショアという大きな課題があったことは事実ですし、それも立候補の大きなきっかけでありましたが、個人的には、子どもに関わること、女性に関わること、障がい者を取り巻く環境等、「放っておいたら弱い立場に追い込まれる人たち、経済原則に任せていたら守られないもののため」に懸命に働きたいという想いが強くありました。
幸いにして多くの方のご支援を頂いて当選をさせて頂き、その想いを行動に移すことができました。
イージスアショアのことは、もちろん私だけの努力ではありませんが、多くの方の予想に反して、配備計画が撤回される結果となりました。そこに至るまでの間、無所属であることもあって、与野党の関係者、当時の防衛大臣らはもとより、約700名の全国会議員の自室を訪問し、計画地の航空写真を提示しながら計画地の実際と民意を伝え歩きました。今思うと本当に素人そのものの行動だったと思いますが、当時の官房長官から後日、「その行動に胸打たれた」とのお話を伺った時には、新人議員でも想いを込めて行動すると政治は動くという確信を抱きました。
その後、コロナが日本を襲い、多くの国民や事業者が苦しむ中において、子どもや女性、障がい者など、先ほど申し上げた「黙っていたらより弱い立場に追い込まれる」可能性が高い方々の為に、懸命に声を拾って支援策に盛り込み、運用を変える努力をしてきました。
当時、政府が打ち出した1人10万円の現金給付について、DV被害で住民票の住所と異なる場所で暮らす人へ、DV被害が確認できる書類があれば、いま住んでいる自治体に申し出ることで受け取れるようにしたことも当時の活動の一端です。
その後も、多くの与野党の先輩議員と議員連盟の中で、不登校の問題、自殺の問題、実の親に頼れない子ども達への支援等々、声をあげて制度を変えていく努力をして参りました。
任期の後半は農林水産委員会に所属し、秋田の基幹産業たる農林水産業の発展、振興に力を尽くして参りました。
海外においても、国連関係の会議などで、日本の議員の代表として出席しスピーチを行うなど、6年という期間において、一期生でありながら想像以上の機会と仕事をさせて頂いたことは本当に有り難く充実感があります。また、自治体の長とは異なり、制度改正というなかなか結果が出にくい事柄に関しても、焦点を絞り根気強く取り組んでくることができたと思っています。
私自身が取り組んできた分野は、農業を除けば秋田から選出されている他の議員がほとんど取り組んでいない分野であろうと感じており、それはそれで私自身に役割はあったのだと振り返っています。
率直に申し上げれば、次の任期を考えることなくこの6年を懸命に努力してきたので、ここで一区切りにすることが頭をよぎったことも事実です。
ただ、相変わらず国会には女性議員の数が諸外国から見ても圧倒的に少なく、そして私が取り組んできた分野に政治生命を賭けて取り組む議員が与野党含めて少人数であることは変わっていません。
非常に悩んだ結果、もう6年、この分野に注力して少しでも改善を図ることが、一度この役割を託されたものとしての責任であり、私自身としての使命の一つではないかと考えるに至りました。
この6年、コロナ禍を除いて毎年全25市町村で全100回の対話集会を行ってきました。その最中、「女性だから話せると思った」、「家族のことなのでいままで相談しづらかった」などと、お声を寄せて下さる県民の方が多くありました。
政治的課題には、道路を作ったり、建物を建てたりするだけではなく、日々の生活の中にある身近なことも多く含まれます。
私自身のことで恐縮ですが、ここ2年ほどは、不定期にやってくる頭痛や不眠、また、ホットフラッシュとして発汗が止まらない時があったりと、いわゆる更年期障害に悩んでいます。男性の更年期障害があることは事実ですが、ホルモンの変化の幅が著しく、特に症状が深刻な女性の更年期障害に関しての認知も、ようやく報道に取り上げられることが出てきたばかりで、支援制度も不十分なままです。これは私自身の悩みでもあり、女性の、特に同年代の方々の切実な悩みでもあります。
生理・妊娠・出産・更年期など、女性が人生の中で経験する性と生殖に関する健康と権利にまつわるところにも、当事者にしかその辛さがわかり得ないけれども、女性議員が少数であるために放置をされている課題が多数あると感じています。
これらに限らず、まだまだ数多ある日々の暮らしの中で感じる不安や悩み、こうなってほしいという願いをしっかりと受け止めて一つひとつ解決を図っていく政治が実現されることの一助となれるよう、この度立候補することを決意しました。
尚、私が関わってきた女性や子ども、障がいのある方のことなどに取り組まれている方々を中心に、4月の知事選にとのお声を頂いたことも事実です。大変光栄で有難いことではありましたが、私自身は、県庁という大きな組織のトップに立ち、多くの課題に迅速に判断を重ねていくほどの経験も能力も持ち得ておりません。大変光栄なことではありましたが、お声がけ下さった方々のご期待に添うことは叶わないことを併せてお詫びを申し上げます。
厳しい選挙になることと思いますが、いま一度県民の皆様からご信託頂けるよう努力し、懸命に頑張って参ります。どうか応援を頂ければ幸いです。
1月10日
てらたしずか