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学校施設の活用で子どもたちの放課後をゴールデンタイムに!

2025.02.19 16:56

小学生、特に低学年のお子さんをもつ共働き家庭の保護者にとって、放課後の子どもを預かる学童は一つの重要なライフラインのようなもの。家族の在り方が変わり、共働き家庭の方が多数派となり、3世代同居よりもひとり親世帯のほうが割合が大きくなっている今、学童の重要性は増しています。

そのようななか、学校施設を利用した学童を広げようと努力してる方達があります。

放課後NPOアフタースクールの皆さんは、学校の空き教室や体育館、理科室、家庭科室、音楽室などの特別教室を利用して、放課後の子どもたちの時間を単なる子どもの預かりではなく、豊かな体験活動の場にしようという取り組みをしています。

当然のことですが、学校は放課後、クラブ活動を除いては使われていません。学校施設を活用すれば、家賃はかからないため、運動や音楽などに外部の講師を招いても、習い事が割安にできるというメリットがあり、保護者の経済状況による体験格差を埋めることにも繋がります。また、そもそも送迎ができないので習い事を諦めている、もしくは仕事に支障がでているという保護者も少なくなく、こうした子どもたちにも豊かな放課後の時間を提供することができます。放課後に子どもたちが学童に移動する必要がないので、交通事故や事件に巻き込まれる可能性も低減される大きな安心感があります。

さらに、少子化が進む秋田では学校の統廃合が進み、学校施設を新しくする際にその横に学童専用の建物を建設することもあるとの話を聞いていますが、そもそも学校施設を利用するならば、その建設費用もかかりません。

また、地域の方に先生となってもらい、得意なことを活かして子どもたちの体験活動に参加してもらうことで、世代間交流や地域のご高齢の方の生き甲斐にもなるなど多方面でいい効果をもたらしています。

千葉県や東京都内などでは既にこうした取り組みが軌道にのっていますが、そうしたノウハウを提供し、全国の子どもたちの放課後を「ゴールデンタイム」に変えようというのが団体の大きな目的です。学童を運営する団体と学校とでどの教室をどのように使うのか、子どもたちの私物がなくなるなどのトラブルが発生しないよう動線を決めたり、ロッカーのところにシャッターを設けるなどしながら、契約にあたり細かな取り決めをしていくとのことで、そのノウハウは以前にこちらに書かせて頂いた教養大の学童にも提供されています。

放課後NPOアフタースクール代表の平岩さんがこの活動を始めたのは、自らのお子さんを育てるなかで、習い事帰りの子どもを狙った性犯罪事件の報道に接し、少しでもそうした危険を減らしたいと思ったことがきかっけであったとのこと。子どもたちの安全は何にも代え難いもので、小学生の子どもをもつ保護者の一人として強く平岩さんの想いに共感しています。

文科省も学童への学校施設の利用を推進しています。

学校側がトラブルを懸念してなかなか話が進まない例もあるようですが、活用を勧める文科省の方は、「学校施設は地域のもの」。学校施設を学童の場として利活用を進めることの有用性を各自治体に認識をしてもらうべく、文科省からは通知も発出されています。

前述した通り、多くの利点がある学校施設を活用した学童保育。

私も秋田県内はもちろん、全国で学校施設を利用した学童が広がるよう努力をしていきたいと思います。

https://npoafterschool.org


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