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しわ寄せは弱いところへ

2019.10.15 12:00

この度の台風で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

秋田行きの飛行機が欠航になったこともあり、私は東京で台風が過ぎ去るのを待つこととなりました。テレビから流れる特別警報を聞き、積み重なる被害の状況を目にしながら、出来うる限りの備えを宿舎でしておりました。

今も広い地域で甚大な被害が出ていることがわかってきています。県内でも崖崩れや住家の破損、一時停電などの被害がありました。まずは救助、それからは復旧、復興に関係各位が全力を注いでいかなくてはならないものと思います。

近年、自然災害が頻発していることは、もう論を待たないと思います。
先日、スウェーデンの環境活動家グレタさんの国際会議での発言が話題となりました。16歳の彼女から目の前の(環境問題に本気で取り組んでいない)各国のリーダー達に発せられた「若い世代は、あなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目はあなた達に向けられている」との言葉が幾度も報じられました。温暖化の進行によって、被害を被るのは、これからの世代。そのことを痛烈に訴えた姿には、私自身も責任を感じました。

今回の大雨被害を含め、日本近海の海水温が上昇していることが、こうした自然災害の頻度や深刻さに関係していると言われています。グレタさんが訴えるところの未来の世代は当然のことながら、相次ぐ自然災害で、既に今の世代も深刻な影響を被っているのだと感じます。

環境問題は、関心が高い一部の方の慈善事業のように捉えられがちですが、いまこの時代を生きる私たち全員に関わる大切な問題です。そして、その怠惰のしわ寄せは、往々にして弱い立場にある人達にむくものであると痛感しました。

埼玉の川越では、特別養護老人ホームで200人以上の方が孤立化し救助活動が行われました。また、先日秋田市で行われたシンポジウムでお話を伺ったばかりの福島の障がい児デイケア施設(代表のお子さんも重い障がいをもつ)も被災したとのことで、再開まで、関係者の方、利用者とご家族にどれだけの苦労があるだろうと心を痛めています。
また、被害の多くは、環境負荷が最も高い東京よりも、農地溢れる地方で生じたと見受けられます。その点をもって「(被害は)まずまずで収まった」と表現された政治家の方がいらっしゃいましたが、東日本大震災後に建てられた仮設住宅の皆さんまでが被災しているところを見ると本当にやり切れない思いがします。

今国会の所属委員会は環境委員会。制度を作ることで、この危機的な環境悪化を防ぐことに取り組むと共に、今と将来を確実に変えていくことが出来るように、ささやかなことであっても、冷暖房の設定温度やエコバッグの利用などを含め、環境負荷の低い消費行動を一つひとつ呼びかけたいと思います。

写真は被災した福島の障がい児デイケア施設「ままはーと」さん。


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