2022.08.25 16:06
毎年夏休み明けに不登校の子どもたちが命を断つケースが多いことが知られています。
学校再開のこの時期が辛い、自分でも頑張ろうと思ったけれどまた行くことができなくて自分を責めてしまう、なぜ行けないのかと親や先生に問い詰められるーそうして、自分の存在そのものが消えてしまったらいいのにと思うー
かつて、不登校児だった私も経験がある感覚です。
1日の中では特に登校時間帯、下校時間帯には顕著に子どもの自殺が多いことがデータから明らかになっています。大切にしたい子どもの命が失われてしまえば、その子の全ての可能性が永遠に失われてしまいます。どうか一人ひとりの大人が、子どもたちの様子を気にかけていただきたいと思います。
そして何より、今辛い思いを抱えている子どもたちへ。
私が不登校をしていた頃、母が私にかけてくれた言葉を伝えたいと思います。
「人生はいい時も悪い時もあって、あなたの場合はたまたま辛い時が最初に来てしまっているだけ。今辛い分、生きていたらこれからたくさんいいことや楽しいことがあるから」
私の人生は、事実その通りでした。弟を亡くして辛かった20代前半を除けば、不登校だったあの時期が人生の谷底だったなと感じます。そこからは嬉しいことや楽しいこと、生きていてよかった、こんなことも経験できた、あんなところにも行けたと思うことがたくさん。
あの時もし選択が違っていたら、楽しかった大学時代の思い出や、今自分の子どもと美味しいものを食べたり、家族と映画を見て笑ったりする小さな幸せ、働く喜びも全て得られなかったことでした。
どんなに辛い毎日でも、甘いお菓子を食べてホッとしたりテレビで好きな音楽がたまたまながれてきたり、日々の小さな喜びを噛み締めて、どんなに低空飛行に感じられても、生きていたらきっといいこと楽しいことがたくさん巡ってきます。どんなに今がしんどくても。死んだふりでもしてやり過ごして、どうか生きていてください。
写真は先日私の記事を掲載していただいた「不登校新聞」の紙面。
不登校経験を経て色々な仕事についている人たちが連載を担当しています。
「不登校をしてたって今こんな仕事についている!」という内容で、私も子どもの頃は自分の将来が心配だったので、このような特集に声をかけて頂き嬉しく思います。
(記事全文は下記のリンクからご覧いただけます)
改めまして、悩んでいる子どもたちへ。
人生はいい時も悪い時もあって、あなたの場合はたまたま辛い時が最初に来てしまっているだけ。今辛い分、生きていたらその分これからたくさんいいことや楽しいことがあります。その時を楽しみに今をなんとかやり過ごしていてください。
https://futoko.publishers.fm/article/26174/