2026.11.05 13:39

先週の魁新報でも取り上げていただきましたが、10月27日の参議院法務委員会で、山下貴司法務大臣に質問しました。
今回は長く取り組んでいる社会的養護のもとで育つ子どもたちのことを取り上げました。
社会的養護のもとで育つ子どもは今も約4万2千人、多くは18歳から20歳前後で措置を離れ、頼れる家族もないまま自立の道を歩み始めます。その矢先に、長く音信不通だった実の親から突然連絡が来て、金銭を求められる若者がいると聞いています。
成人すれば親権は終わります。しかし、民法上の直系血族間の扶養義務は残ります。子の側から親子関係を法的に終わらせる手段もありません。「親を扶養するのは法律上の義務だ」と思い込んだり、断れば訴えられたりするのではと不安を抱いたりして、求められるまま応じてしまう若者がいます。
虐待や養育放棄を受けて社会的養護のもとで育った子も親への扶養義務を負うべきなのかー。
諸外国では、虐待などがあった場合に扶養義務を減免できる規定を民法に明記している国もあることを示しながら、大臣の見解を問いました。
大臣は、考慮すべき事由を類型化して法律に定めることは難しいとしながらも、民法では、具体的な扶養の程度や方法について当事者間の協議が調わないときは、家庭裁判所が「一切の事情」を考慮して定めることになっていること、この「一切の事情」には、過去に親が子を虐待した事実も含まれ、事案によっては具体的な扶養義務が免除されることもあり得る、との答弁を頂きました。
虐待を受けた子が、一律に親を扶養する義務を負うわけではありません。このことが国会で大臣の言葉として示されたことは、親からの要求に悩む若者にとって一つの拠りどころになると考えます。
大臣は、所信でも、児童虐待の根絶について触れています。虐待を止めるだけでなく、虐待を受けた子が大人になってからもその影響に縛られ続けないようにすることまで含めて、法務省の役割としてしっかりと引き受けて頂きたい、そのことを求めて引き続き取り組んでまいります。